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ULTOMIRIS for Intravenous Infusion

日本药品
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    国家: 日本JA
六月 8, 2023 六月 8, 2023

医薬品情報


総称名ユルトミリス
一般名ラブリズマブ(遺伝子組換え)
欧文一般名Ravulizumab(Genetical Recombination)
製剤名ラブリズマブ(遺伝子組換え)点滴静注製剤
Ravulizumab(Genetical Recombination)
薬効分類名抗補体(C5)モノクローナル抗体製剤
薬効分類番号6399
KEGG DRUG
D11054 ラブリズマブ
JAPIC添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2022年8月 改訂(効能変更)(第6版)


商品情報 3.組成・性状

販売名欧文商標名製造会社YJコード薬価規制区分
ユルトミリス点滴静注300mgULTOMIRIS for Intravenous Infusionアレクシオンファーマ6399427A1027699570円/瓶生物由来製品, 劇薬, 処方箋医薬品注)
ユルトミリスHI点滴静注300mg/3mLULTOMIRIS for Intravenous Infusionアレクシオンファーマ6399427A2023699570円/瓶生物由来製品, 劇薬, 処方箋医薬品注)
ユルトミリスHI点滴静注1100mg/11mLULTOMIRIS for Intravenous Infusionアレクシオンファーマ6399427A30202565090円/瓶生物由来製品, 劇薬, 処方箋医薬品注)

1. 警告

1.1 本剤の投与により髄膜炎菌感染症を発症することがあり、死亡に至るおそれもあるため、以下の点に十分注意すること。[5.19.1.111.1.1参照]
1.1.1 本剤の投与に際しては、髄膜炎菌感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直等)に注意して観察を十分に行い、髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。
1.1.2 緊急な治療を要する場合等を除いて、原則、本剤投与前に髄膜炎菌に対するワクチンを接種すること。必要に応じてワクチンの追加接種を考慮すること。
1.1.3 髄膜炎菌感染症は致命的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び医師のもとで、あるいは髄膜炎菌感染症の診断及び治療が可能な医療施設との連携下で投与すること。
1.1.4 髄膜炎菌感染症のリスクについて患者に説明し、当該感染症の初期徴候を確実に理解させ、髄膜炎菌感染症に関連する症状が発現した場合には、主治医に連絡するよう患者に注意を与えること。
1.2 本剤は、発作性夜間ヘモグロビン尿症、非典型溶血性尿毒症症候群あるいは全身型重症筋無力症に十分な知識を持つ医師のもとで、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。また、本剤投与開始に先立ち、本剤は疾病を完治させる薬剤ではないことを含め、本剤の有効性及び危険性を患者又はその家族に十分説明し、同意を得てから投与すること。[5.111.1.1参照]

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 髄膜炎菌感染症に罹患している患者[症状を悪化させるおそれがある。]
2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)

5. 効能または効果に関連する注意

<効能共通>
5.1 本剤は、補体C5の開裂を阻害し、終末補体複合体C5b-9の生成を抑制すると考えられるため、髄膜炎菌をはじめとする莢膜形成細菌による感染症を発症しやすくなる可能性があることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与の是非を慎重に検討し、適切な対象患者に使用すること。また、本剤投与に際しては、緊急治療を要する場合等を除いて、原則、本剤投与開始の少なくとも2週間前までに髄膜炎菌に対するワクチンを接種すること。特に小児への本剤投与に際しては、肺炎球菌、インフルエンザ菌b型に対するワクチンの接種状況を確認し、未接種の場合にはそれぞれのワクチンの接種を検討すること。[1.11.29.1.19.1.211.1.111.1.217.1.1-17.1.5参照]
<発作性夜間ヘモグロビン尿症>
5.2 本剤は、フローサイトメトリー法等により、発作性夜間ヘモグロビン尿症と確定診断された患者に使用すること。
5.3 本剤投与によりPNH赤血球クローンが蓄積しているため、本剤を中止した場合に重篤な血管内溶血が生じるおそれがあることから、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、本剤投与が適切と考えられる患者に使用すること。[8.1参照]
<非典型溶血性尿毒症症候群>
5.4 補体制御異常による非典型溶血性尿毒症症候群の患者に使用すること。
※「非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)診療ガイド2015」(日本腎臓学会・日本小児科学会)を参考にすること。
5.5 二次性血栓性微小血管症の患者に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない(使用経験がない)。
<全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)>
5.6 本剤は、抗アセチルコリン受容体抗体陽性の患者に使用すること。
5.7 本剤は、ステロイド剤又はステロイド剤以外の免疫抑制剤が十分に奏効しない場合に、以下に示す患者への投与を考慮すること。
・免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法を施行しても症状の管理が困難な患者
・合併症や副作用等により、免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法の施行が困難な患者

6. 用法及び用量

<発作性夜間ヘモグロビン尿症及び全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)>
通常、成人には、ラブリズマブ(遺伝子組換え)として、患者の体重を考慮し、1回2,400〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週後に1回3,000〜3,600mg、以降8週ごとに1回3,000〜3,600mgを点滴静注する。
<非典型溶血性尿毒症症候群>
通常、ラブリズマブ(遺伝子組換え)として、患者の体重を考慮し、1回600〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週後に1回300〜3,600mg、以降4週又は8週ごとに1回300〜3,600mgを点滴静注する。

7. 用法及び用量に関連する注意

<発作性夜間ヘモグロビン尿症>
7.1 1回あたりの本剤の投与量は、下表を参考にすること。
1回あたりの本剤の投与量
体重初回投与量2回目以降の投与量
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg
100kg以上3,000mg3,600mg
7.2 初回投与2週後までに血清中乳酸脱水素酵素(LDH)活性が低下していない場合には、本剤の投与継続の要否を検討すること。
<非典型溶血性尿毒症症候群>
7.3 1回あたりの本剤の投与量及び投与間隔は、下表を参考にすること。
1回あたりの本剤の投与量及び投与間隔
体重初回投与量2回目以降の投与量2回目以降の投与間隔
5kg以上10kg未満600mg300mg4週
10kg以上20kg未満600mg600mg4週
20kg以上30kg未満900mg2,100mg8週
30kg以上40kg未満1,200mg2,700mg8週
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg8週
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg8週
100kg以上3,000mg3,600mg8週
<全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)>
7.4 1回あたりの本剤の投与量は、下表を参考にすること。
1回あたりの本剤の投与量
体重初回投与量2回目以降の投与量
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg
100kg以上3,000mg3,600mg
7.5 本剤の全身型重症筋無力症患者を対象とした臨床試験では、ほとんどの治療反応例で投与開始18週後までに症状の改善が得られた。投与開始18週後までに症状の改善が認められない患者では、リスクベネフィットを考慮し、本剤の投与中止を検討すること。
<効能共通>
7.6 免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法の施行により、本剤の血清中濃度が低下するので、下表を参考に本剤の補充投与を考慮すること。補充投与後は患者の状態を慎重に観察すること。[10.2参照]
体重直近の本剤投与量本剤の補充用量本剤の補充用量
本剤の補充投与の時期血液浄化療法施行後4時間以内免疫グロブリン大量静注療法後4時間以内
40kg以上60kg未満2,400mg1,200mg600mg
3,000mg1,500mg
60kg以上100kg未満2,700mg1,500mg600mg
3,300mg1,800mg
100kg以上3,000mg1,500mg600mg
3,600mg1,800mg
7.7 新鮮凍結血漿輸注の施行により、本剤の有効性が減弱するおそれがある。

8. 重要な基本的注意

<発作性夜間ヘモグロビン尿症>
8.1 本剤投与によりPNH赤血球クローンが蓄積しているため、本剤を中止した場合に重篤な血管内溶血が認められるおそれがある。本剤の投与を中止した患者に対しては、最低16週間、血管内溶血及びそれに付随する臨床症状の変化を注意深く観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。[5.3参照]
<非典型溶血性尿毒症症候群>
8.2 本剤投与開始後は血小板数等を定期的にモニタリングし、改善傾向が認められない場合は、本剤の投与継続の要否を検討すること。
8.3 本剤を中止した場合に重度の血栓性微小血管障害が発現するおそれがある。本剤の投与を中止した患者に対しては、患者の状態を注意深く観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 髄膜炎菌感染症の既往のある患者
本剤により髄膜炎菌感染症に罹患しやすくなる可能性がある。[1.15.111.1.1参照]
9.1.2 感染症の患者又は感染症が疑われる患者
特に莢膜形成細菌(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌等)による感染症に罹患しやすくなる可能性がある。[5.111.1.111.1.2参照]
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
<発作性夜間ヘモグロビン尿症及び全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)>
9.7.1 小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
<非典型溶血性尿毒症症候群>
9.7.2 体重5kg未満の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
7.6参照]
人免疫グロブリン製剤との併用投与によって本剤の効果が減弱するおそれがあるので、併用する場合には、本剤の補充投与を考慮すること。人免疫グロブリン製剤との継続的な併用投与により、本剤の血清中濃度が低下する可能性がある1)2)3)
本剤の効果が減弱するおそれがあるので、本剤による治療を開始する場合には、エフガルチギモド アルファのサイクル投与における最終投与から2週間後以降に投与することが望ましい。エフガルチギモド アルファにより、本剤を含む胎児性Fc受容体(FcRn)に結合する薬剤の血清中濃度が低下する可能性がある。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 髄膜炎菌感染症(頻度不明)
髄膜炎又は敗血症を発症し、急激に重症化することがあるので、本剤の投与に際しては、当該感染症の初期徴候(発熱、頭痛、項部硬直、羞明、精神状態の変化、痙攣、悪心・嘔吐、紫斑、点状出血等)等の観察を十分に行うこと。髄膜炎菌感染症が疑われた場合には、直ちに診察し、抗菌剤の投与等の適切な処置を行うこと。髄膜炎菌に対するワクチンを接種しても発症した例が認められており、死亡に至るおそれもある。[1.11.25.19.1.19.1.2参照]
11.1.2 重篤な感染症(1.5%)
播種性淋菌感染症、肺炎球菌感染、インフルエンザ菌感染等の重篤な感染症があらわれることがある。[5.19.1.2参照]
11.1.3 infusion reaction(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー等があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 10%以上1%以上10%未満1%未満頻度不明
胃腸障害悪心、嘔吐、下痢消化不良、腹痛
一般・全身障害および投与部位の状態発熱、疲労悪寒、インフルエンザ様疾患無力症
感染症および寄生虫症上気道感染、上咽頭炎ナイセリア感染(淋菌等)
傷害、中毒および処置合併症注入に伴う反応
筋骨格系および結合組織障害四肢痛、関節痛、筋肉痛背部痛、筋痙縮
神経系障害頭痛浮動性めまい
皮膚および皮下組織障害そう痒症、発疹蕁麻疹

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
<製剤共通>
14.1.1 希釈前に、変色、微粒子、沈殿等がないことを目視にて確認し、異常が認められた場合は使用しないこと。
14.1.2 滅菌シリンジでバイアルから必要量を抜き取り、日局生理食塩液を用い、点滴バッグ等で本剤を希釈する。本剤1バイアルの希釈に必要な日局生理食塩液の量及び希釈後の本剤の濃度は下表を参考にすること。
本剤1バイアルの希釈に必要な日局生理食塩液の量及び希釈後の本剤の濃度
 本剤(1バイアル)希釈に必要な日局生理食塩液(1バイアルあたり)希釈後の本剤の濃度
ユルトミリス点滴静注300mg30mL30mL5mg/mL
ユルトミリスHI点滴静注300mg/3mL3mL3mL50mg/mL
ユルトミリスHI点滴静注1100mg/11mL11mL11mL50mg/mL
14.1.3 濃度の異なる製剤(ユルトミリス点滴静注300mgとユルトミリスHI点滴静注300mg/3mL及び1100mg/11mL)を混合して使用しないこと。
14.1.4 希釈液は穏やかに混合し、振盪しないこと。
14.1.5 調製後、変色、微粒子、沈殿等がないことを目視にて確認し、異常が認められた場合は使用しないこと。
14.1.6 調製後は速やかに投与すること。
14.1.7 本剤のバイアルは1回使い切りである。バイアル中の未使用残液は適切に廃棄すること。
<ユルトミリス点滴静注300mg>
14.1.8 調製した溶液を直ちに使用しない場合は、2〜8℃での保存では24時間以内、又は常温保存では6時間以内に使用すること。
<ユルトミリスHI点滴静注300mg/3mL及び1100mg/11mL>
14.1.9 調製した溶液を直ちに使用しない場合は、2〜8℃での保存では24時間以内に、常温保存では4時間以内に使用すること。
14.2 薬剤投与時の注意
<製剤共通>
14.2.1 0.22ミクロンのフィルターを通して投与すること。本剤は独立したラインより投与するものとし、他の注射剤、輸液等と混合しないこと。
14.2.2 本剤の投与中に副作用が発現した場合は、医師の判断で投与速度を遅くする又は投与を中止し、投与終了後、患者の症状が安定するまで慎重に観察すること。
<ユルトミリス点滴静注300mg>
14.2.3 希釈した液の投与速度は、以下の臨床試験における最大投与速度を超えないようにし、急速投与は行わないこと。
臨床試験における初回及び2回目以降投与時の最大投与速度
体重最大投与速度
初回投与時2回目以降の投与時
5kg以上10kg未満31mL/時31mL/時
10kg以上20kg未満63mL/時63mL/時
20kg以上30kg未満120mL/時127mL/時
30kg以上40kg未満184mL/時192mL/時
40kg以上60kg未満253mL/時250mL/時
60kg以上100kg未満318mL/時330mL/時
100kg以上333mL/時328mL/時
臨床試験における補充投与時の最大投与速度
体重補充用量最大投与速度
40kg以上60kg未満600mg240mL/時
1200mg240mL/時
1500mg250mL/時
60kg以上100kg未満600mg300mL/時
1500mg300mL/時
1800mg328mL/時
100kg以上600mg300mL/時
1500mg300mL/時
1800mg328mL/時
<ユルトミリスHI点滴静注300mg/3mL及び1100mg/11mL>
14.2.4 希釈した液の投与速度は、以下の最大投与速度を超えないようにし、急速投与は行わないこと。
初回及び2回目以降投与時の最大投与速度
体重最大投与速度
初回投与時2回目以降の投与時
5kg以上10kg未満8mL/時8mL/時
10kg以上20kg未満16mL/時16mL/時
20kg以上30kg未満30mL/時33mL/時
30kg以上40kg未満46mL/時49mL/時
40kg以上60kg未満64mL/時65mL/時
60kg以上100kg未満92mL/時98mL/時
100kg以上144mL/時144mL/時
補充投与時の最大投与速度
体重補充用量最大投与速度
40kg以上60kg未満600mg48mL/時
1200mg57mL/時
1500mg60mL/時
60kg以上100kg未満600mg60mL/時
1500mg83mL/時
1800mg86mL/時
100kg以上600mg71mL/時
1500mg120mL/時
1800mg127mL/時

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報
国際共同第III相試験において、患者数は限られているが本剤に対する抗体の産生が報告されている。[17.3.1参照]
15.2 非臨床試験に基づく情報
マウスの胚・胎児発生試験(60mg/kgを器官形成期に静脈内投与)において、網膜形成異常が認められた4)

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
<発作性夜間ヘモグロビン尿症>
16.1.1 国際共同第III相試験(ALXN1210-PNH-301)(補体阻害剤未治療の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者)
18歳以上の補体阻害剤未治療の日本人及び外国人発作性夜間ヘモグロビン尿症患者125例(日本人患者18例を含む)に、本剤を1回2,400〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000〜3,600mgを8週間隔で点滴静注したときのラブリズマブの血清中トラフ濃度は下表のとおりであった5)
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者におけるラブリズマブの血清中トラフ濃度(μg/mL)
 40kg以上60kg未満60kg以上100kg未満100kg以上
全集団Day15424±116(41例)378±146(79例)334±93(5例)
Day183548±168(41例)439±139(77例)392±144(6例)
Day351573±175(37例)462±186(76例)407±162(7例)
日本人Day15431±123(6例)387±99(12例)
Day183669±211(5例)475±143(13例)
Day351734±153(4例)511±168(14例)
16.1.2 国際共同第III相試験(ALXN1210-PNH-302)(エクリズマブ(遺伝子組換え)投与により血管内溶血が抑制されている発作性夜間ヘモグロビン尿症患者)
18歳以上のエクリズマブ(遺伝子組換え)投与により血管内溶血が抑制されている日本人及び外国人発作性夜間ヘモグロビン尿症患者97例(日本人患者5例を含む)に、本剤を1回2,400〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000〜3,600mgを8週間隔で点滴静注したときのラブリズマブの血清中トラフ濃度は下表のとおりであった6)
発作性夜間ヘモグロビン尿症におけるラブリズマブの血清中トラフ濃度(μg/mL)
 40kg以上60kg未満60kg以上100kg未満100kg以上
全集団Day15448±151(26例)395±108(63例)344±50(7例)
Day183561±135(27例)484±143(60例)424±109(8例)
Day351584±146(27例)513±164(58例)458±134(9例)
日本人Day15561(1例)333±86(3例)421(1例)
Day183854(1例)369±132(4例)
Day351789(1例)429±101(3例)564(1例)
<非典型溶血性尿毒症症候群>
16.1.3 国際共同第III相試験(ALXN1210-aHUS-311)(補体阻害剤未治療の非典型溶血性尿毒症症候群患者)
12歳以上の補体阻害剤未治療の日本人及び外国人非典型溶血性尿毒症症候群患者55例(日本人3例を含む)に、本剤を1回2,400〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000〜3,600mgを8週間隔で点滴静注したときのラブリズマブの血清中トラフ濃度は下表のとおりであった7)
非典型溶血性尿毒症症候群患者におけるラブリズマブの血清中トラフ濃度(μg/mL)
 40kg以上60kg未満60kg以上100kg未満100kg以上
全集団Day15343±109(11例)312±107(39例)269±67(5例)
Day183612±333(7例)492±180(33例)549±208(5例)
Day351596±324(7例)574±204(30例)715±306(5例)
日本人Day15397(1例)283,352(2例)
Day183543(1例)374,773(2例)
Day351688(1例)434,807(2例)
16.1.4 国際共同第III相試験(ALXN1210-aHUS-312)(非典型溶血性尿毒症症候群患者)
18歳未満の補体阻害剤未治療の日本人及び外国人非典型溶血性尿毒症症候群患者18例(日本人1例を含む)に、本剤を1回300〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回300〜3,600mgを4週又は8週間隔で点滴静注したときのラブリズマブの血清中トラフ濃度は下表のとおりであった8)
非典型溶血性尿毒症症候群患者におけるラブリズマブの血清中トラフ濃度(μg/mL)
 5kg以上10kg未満10kg以上20kg未満20kg以上30kg未満30kg以上40kg未満40kg以上60kg未満60kg以上100kg未満
全集団Day1558a),432
(2例)
231±87
(9例)
199±25
(4例)
142,217
(2例)
435
(1例)
Day183193a)(1例)701±244
(8例)
570±224
(4例)
511±100
(3例)
444
(1例)
Day351673±210
(9例)
573±297
(3例)
303,623
(2例)
637
(1例)
639
(1例)
日本人Day15432
(1例)
Day1831,000
(1例)
Day351434,807(2例)
<全身型重症筋無力症>
16.1.5 国際共同第III相試験(ALXN1210-MG-306)(全身型重症筋無力症患者)
18歳以上の補体阻害剤未治療の日本人及び外国人全身型重症筋無力症患者86例(日本人6例を含む)に、本剤を1回2,400〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000〜3,600mgを8週間隔で点滴静注したときのラブリズマブの血清中トラフ濃度は下表のとおりであった9)
全身型重症筋無力症患者におけるラブリズマブの血清中トラフ濃度(μg/mL)
 40kg以上60kg未満60kg以上100kg未満100kg以上
全集団Day15556±116(7例)439±118(46例)358±68(32例)
Day183887±83(4例)636±157(39例)471±109(27例)
日本人Day15492,520(2例)467±159(4例)
Day183817,833(2例)736±86(3例)
16.5 排泄
ラブリズマブはヒト化IgGモノクローナル抗体であることから、内因性の免疫グロブリンの消失経路と同じと推察される。
16.8 その他
18歳以上のラブリズマブ(遺伝子組換え)10mg/mL製剤を投与している日本人発作性夜間ヘモグロビン尿症患者8例において、ラブリズマブ100mg/mL製剤に切替えたとき、切替え前後のラブリズマブの血清中トラフ濃度は下表のとおり同程度であった。
ラブリズマブの血清中トラフ濃度(μg/mL)
 10mg/mL製剤投与時100mg/mL製剤投与時
日本人502.9±184.2(8例)498.0±214.3(8例)
製剤の切替えによる薬物動態の差異はみられなかった。切替え前後のLDH値の平均値の推移は安定していた。安全性への新たな懸念も認められなかった10)
外国人発作性夜間ヘモグロビン尿症患者25例における10mg/mL製剤から100mg/mL製剤への切替えにおいても、切替え前後で薬物動態及びLDH値の平均値の推移に差異は見られず、安全性への新たな懸念も認められなかった11)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
<発作性夜間ヘモグロビン尿症>
17.1.1 国際共同第III相試験(ALXN1210-PNH-301)(補体阻害剤未治療の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者)
18歳以上の補体阻害剤未治療の発作性夜間ヘモグロビン尿症患者(総症例246例、日本人33例を含む)を対象とした多施設共同無作為化非盲検実薬対照並行群間比較試験が実施された。なお、治験薬投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。[5.1参照]
本剤の用法・用量は、1回2,400〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000〜3,600mgを8週間隔で点滴静注することとされた。
1回あたりの本剤の投与量
体重初回投与量2回目以降の投与量
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg
100kg以上3,000mg3,600mg
主要評価項目である「Day183までの濃厚赤血球(pRBC)輸血回避を達成した被験者の割合」及び「Day29からDay183までの乳酸脱水素酵素(LDH)が基準値上限の1倍以下(LDH正常化)」は、下表のとおりであり、いずれも本剤群のエクリズマブ群に対する非劣性が検証された5)
主要評価項目の結果(FAS)
 本剤群
(125例、うち日本人18例)
エクリズマブ群
(121例、うち日本人15例)
pRBC輸血回避
Day183までのpRBC輸血回避を達成した被験者の割合[95%信頼区間]73.6%
[65.87,81.33]
(92例)
66.1%
[57.68,74.55]
(80例)
群間差(本剤群−エクリズマブ群)a)
[95%信頼区間]
6.8%
[−4.66,18.14]
LDH正常化
Day183までのLDH正常化b)
[95%信頼区間]
53.6%
[45.9,61.2]
49.4%
[41.7,57.0]
オッズ比c)[95%信頼区間]1.187
[0.796,1.769]
52週データカットオフ日までの副作用は、本剤継続例44.0%(125例中55例)に認められた。主な副作用は頭痛で、本剤継続例20.0%(125例中25例)に認められた。
17.1.2 国際共同第III相試験(ALXN1210-PNH-302)(エクリズマブ(遺伝子組換え)投与により血管内溶血が抑制されている発作性夜間ヘモグロビン尿症患者)
18歳以上のエクリズマブ(遺伝子組換え)投与により血管内溶血が抑制されている発作性夜間ヘモグロビン尿症患者195例(日本人12例を含む)を対象とした多施設共同無作為化非盲検実薬対照並行群間比較試験が実施された。なお、治験薬投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。[5.1参照]
本剤の用法・用量は、エクリズマブ(遺伝子組換え)の最終投与2週後に本剤の投与を開始することとし、1回2,400〜3,000mgを開始用量とし、初回投与2週間後から1回3,000〜3,600mgを8週間隔で点滴静注することとされた。
1回あたりの本剤の投与量
体重初回投与量2回目以降の投与量
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg
100kg以上3,000mg3,600mg
主要評価項目である「ベースラインからDay183までのLDH変化率」は、下表のとおりであり、本剤群のエクリズマブ群に対する非劣性が検証された6)
ベースラインからDay183までのLDH変化率(%)(FAS)
 本剤群
(97例、うち日本人5例)
エクリズマブ群
(98例、うち日本人7例)
ベースラインのLDH値(U/L)
(平均値±標準偏差)
228.01±48.712235.22±49.710
Day183のLDH(U/L)
(平均値±標準偏差)
224.11±51.719244.11±70.292
ベースラインからDay183までのLDH変化率a)
(最小二乗平均値±標準誤差)
−0.82±3.038.39±3.04
群間差(本剤群−エクリズマブ群)a)
[95%信頼区間]
−9.21
[−18.84,0.42]
52週データカットオフ日までの副作用は、本剤継続例33.0%(97例中32例)に副作用が認められた。主な副作用は頭痛で、本剤継続例13.4%(97例中13例)に認められた。
<非典型溶血性尿毒症症候群>
17.1.3 国際共同第III相試験(ALXN1210-aHUS-311)(補体阻害剤未治療の非典型溶血性尿毒症症候群患者)
12歳以上の補体阻害剤未治療の非典型溶血性尿毒症症候群患者58例(日本人3例を含む)を対象とした多施設共同非盲検非対照試験が実施された。ADAMTS13欠損症、STEC-HUS、コバラミンC代謝遺伝子の欠損による血栓性微小血管症(TMA)は除外した。組入れられた患者には、腎移植歴のあるTMA患者8例及び分娩後3日を超えて持続するTMAが確認された分娩後のTMA患者8例も含まれた。
なお、本剤投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。本剤投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、本剤投与開始時からワクチン接種後2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。[5.1参照]
本剤は、以下の投与レジメンにより点滴静注した。
体重初回投与量初回投与2週後以降
投与量投与間隔
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg8週
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg8週
100kg以上3,000mg3,600mg8週
主要評価項目である「Day183までのTMA完全奏効(血小板数の正常化、LDH値の正常化、血清クレアチニン値のベースラインから25%以上の低下)」は、下表のとおりであった。
主要評価項目の結果(FAS)
 本剤投与例(56例)
Day183までのTMA完全奏効を達成した被験者の割合[95%信頼区間]53.6%[39.6,67.5]
(30例)
TMA完全奏効の構成条件
血小板数が正常化した被験者の割合[95%信頼区間]83.9%[73.4,94.4]
(47例)
LDH値が正常化した被験者の割合[95%信頼区間]76.8%[64.8,88.7]
(43例)
血清クレアチニン値がベースラインから25%以上改善した被験者の割合[95%信頼区間]58.9%[45.2,72.7]
(33例)
52週データカットオフ日までの副作用は、34.5%(58例中20例)に認められた。主な副作用は頭痛及び関節痛で、各5.2%(58例中3例)に認められた7)
17.1.4 国際共同第III相試験(ALXN1210-aHUS-312)(非典型溶血性尿毒症症候群患者)
18歳未満の非典型溶血性尿毒症症候群患者21例(日本人1例を含む)を対象とした多施設共同非盲検非対照試験が実施された。ADAMTS13欠損症、STEC-HUS、コバラミンC代謝遺伝子の欠損によるTMAは除外した。
なお、本剤投与開始前3年以内又は原則投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。本剤投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、本剤投与開始時からワクチン接種後2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。[5.1参照]
本剤は、以下の投与レジメンにより点滴静注した。
体重初回投与量初回投与2週後以降
投与量投与間隔
5kg以上10kg未満600mga)300mg4週
10kg以上20kg未満600mg600mg4週
20kg以上30kg未満900mg2,100mg8週
30kg以上40kg未満1,200mg2,700mg8週
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg8週
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg8週
100kg以上3,000mg3,600mg8週
主要評価項目である「Day183までのTMA完全奏効(血小板数の正常化、LDH値の正常化、血清クレアチニン値のベースラインから25%以上の低下)」は下表のとおりであった。
主要評価項目の結果(FAS)
 本剤投与例(18例)
Day183までのTMA完全奏効を達成した被験者の割合[95%信頼区間]77.8%[52.4,93.6]
(14例)
TMA完全奏効の構成条件
血小板数が正常化した被験者の割合
[95%信頼区間]
94.4%[72.7,99.9]
(17例)
LDH値が正常化した被験者の割合[95%信頼区間]88.9%[65.3,98.6]
(16例)
血清クレアチニン値がベースラインから25%以上改善した被験者の割合[95%信頼区間]83.3%[58.6,96.4]
(15例)
52週データカットオフ日までの副作用は、47.6%(21例中10例)に認められた。主な副作用は、高血圧が9.5%(21例中2例)に認められた。
また、エクリズマブ(遺伝子組換え)の治療中の非典型溶血性尿毒症症候群患者10例(日本人小児4例を含む)に本剤を投与した。本剤の用法・用量は、体重10kg以上ではエクリズマブ(遺伝子組換え)の最終投与2週後、体重5kg以上10kg未満ではエクリズマブ(遺伝子組換え)の最終投与3週後に本剤の投与を初回投与量より開始することとし、上記の投与レジメンにより点滴静注した。全ての血液学的TMAパラメータ及びeGFRは26週間の初期評価期間を通して安定しており、ベースライン時と同等のレベルを維持していた。52週データカットオフ日までの副作用は、20%(10例中2例)に認められた8)
<全身型重症筋無力症>
17.1.5 国際共同第III相試験(ALXN1210-MG-306)(全身型重症筋無力症患者)
18歳以上の全身型重症筋無力症患者175例(日本人13例を含む)を対象とした多施設共同プラセボ対照ランダム化二重盲検並行群間比較試験が実施された。対象は、補体阻害剤未治療で、抗アセチルコリン受容体抗体が陽性の患者とした。なお、治験薬投与開始前3年以内又は投与開始時点で髄膜炎菌ワクチン接種を必須とした。治験薬投与開始2週間前までに髄膜炎菌ワクチン接種を受けていない患者には、治験薬投与開始時からワクチン接種2週間後まで抗生物質を予防的に投与することとした。[5.1参照]
本試験では、26週間のランダム化比較期とそれに続く非盲検延長期を設定した。ランダム化比較期には、本剤群には1日目に初回投与量を、初回投与2週以降は8週間隔で維持投与量の本剤を体重に基づいて盲検下で点滴静注することとした。非盲検延長期には、投与26週時に、本剤群には900mgの本剤を、プラセボ群には体重に基づく初回投与量の本剤をいずれも盲検下で投与し、28週以降は、全ての患者に8週間隔で体重に基づく維持投与量の本剤を非盲検下で投与した。
体重に基づく投与レジメンを以下に示す。
体重初回投与量維持投与量
40kg以上60kg未満2,400mg3,000mg
60kg以上100kg未満2,700mg3,300mg
100kg以上3,000mg3,600mg
175例(日本人13例を含む)中、26週の評価を完了した患者は160例(過去2年間に免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法を施行した患者83例[52%]、未施行の患者77例[48%]、日本人10例では施行した患者4例[40%]、未施行の患者6例[60%])であった。主要評価項目であるベースラインに対する投与26週後のMG-ADL総スコアの変化量は下表のとおりであり、プラセボ群と本剤群との間に統計学的に有意な差が認められた。
主要評価項目の結果(FAS)
 プラセボ群
(89例)
本剤群
(86例)
群間差p値a)
MG-ADL総スコア変化量評価患者数8278
最小二乗平均値a)
(標準誤差)
−1.4
(0.37)
−3.1
(0.38)
−1.6
(0.49)
0.0009
95%信頼区間−2.1,−0.7−3.8,−2.3−2.6,−0.7
なお、事後解析の結果、過去2年間に免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法を施行した患者での投与26週後のMG-ADL総スコアの変化量(平均値±標準偏差)は、プラセボ群(45例)で−1.4±3.16、本剤群(38例)で−3.1±3.11であり、上の表に示した全体集団の結果と同様であった。また、非盲検延長期のMG-ADL総スコアの変化量は下表のとおりであった。
非盲検延長期の結果(非盲検延長集団)
 プラセボ−本剤群a)本剤−本剤群
評価例数MG-ADL総スコア変化量評価例数MG-ADL総スコア変化量
本試験のベースライン838.9±2.17789.2±2.64
28週805.4±3.44−3.4±2.72755.6±4.03−3.7±3.21
36週824.8±3.50−4.0±2.96775.3±3.99−3.9±3.43
44週794.4±3.27−4.3±2.81755.3±3.93−4.0±3.14
52週764.7±3.64−4.0±3.04725.4±4.13−3.9±3.17
60週585.1±4.36−3.7±3.88554.7±3.86−4.5±2.80
ランダム化比較期での副作用発現頻度は、本剤群で33.7%(86例中29例)であった。主な副作用は悪心、頭痛が各7.0%(86例中6例)、下痢が4.7%(86例中4例)に認められた。
60週データカットオフ日までの副作用発現頻度は、34.3%(169例中58例)であった。主な副作用は頭痛が8.9%(169例中15例)、悪心が6.5%(169例中11例)、下痢が4.1%(169例中7例)に認められた9)
17.3 その他
17.3.1 本剤に対する抗体産生
発作性夜間ヘモグロビン尿症患者を対象とした国際共同第III相試験において、本剤を投与された患者のうち(総症例436例、日本人44例を含む)、52週データカットオフ日までのいずれかの時点にて、本剤投与下で抗体産生が認められた患者の割合は0.2%(1例/436例中、日本人は0例)であった。52週データカットオフ日までのいずれかの時点にて、非典型溶血性尿毒症症候群患者を対象とした臨床試験において、1.1%(1例/89例、日本人は0例)に本剤投与下で抗体産生が認められた。全身型重症筋無力症患者を対象とした臨床試験において、60週データカットオフ日までのいずれかの時点にて、本剤投与下で抗体産生が認められた患者はいなかった。[15.1参照]

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤は、補体タンパクC5に特異的に結合し、C5のC5a及びC5bへの開裂を阻害することで、終末補体複合体(C5b-9)の生成を抑制する12)。その結果、本剤は発作性夜間ヘモグロビン尿症患者及び非典型溶血性尿毒症症候群患者における終末補体介在性血管内溶血を抑制する。また、全身型重症筋無力症患者において終末補体介在性の神経筋伝達障害を抑制する。
18.2 溶血抑制作用
in vitroにおいて、本剤は抗ニワトリ赤血球抗体で感作させたニワトリ赤血球のヒト血清による溶血を抑制した13)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ラブリズマブ(遺伝子組換え)

一般的名称ラブリズマブ(遺伝子組換え)
一般的名称(欧名)Ravulizumab(Genetical Recombination)
分子式H鎖 C2205H3379N579O681S18
L鎖 C1016H1583N271O334S6
分子量約148,000
理化学知見その他ラブリズマブは、遺伝子組換えヒト化モノクローナル抗体であり、マウス抗ヒト補体C5抗体の相補性決定部、ヒトフレームワーク部、及びヒトIgG由来定常部からなる。L鎖の定常部はκ鎖に由来する。また、H鎖定常部のCH1部、ヒンジ部及びCH2部の一部はIgG2(γ2鎖)からなり、CH2部の残りとCH3部はIgG4(γ4鎖)からなる。H鎖のMet429及びAsn435はそれぞれLeu及びSerに置換されている。ラブリズマブは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。ラブリズマブは、448個のアミノ酸残基からなるH鎖2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖2本で構成される糖タンパク質(分子量:約148,000)である。
KEGG DRUGD11054

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

21. 承認条件

21.1 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
<発作性夜間ヘモグロビン尿症>
21.2 国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
21.3 本剤の投与が、発作性夜間ヘモグロビン尿症の診断、治療に精通し、本剤のリスク等についても十分に管理できる医師・医療機関のもとで、髄膜炎菌感染症の診断、治療に精通した医師との連携を取った上でのみ行われるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。
<非典型溶血性尿毒症症候群>
21.4 国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
21.5 本剤の投与が、非典型溶血性尿毒症症候群の診断、治療に精通し、本剤のリスク等についても十分に管理できる医師・医療機関のもとで、髄膜炎菌感染症の診断、治療に精通した医師との連携を取った上でのみ行われるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。
<全身型重症筋無力症(免疫グロブリン大量静注療法又は血液浄化療法による症状の管理が困難な場合に限る)>
21.6 国内での治験症例が極めて限られていることから、製造販売後、一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は、全症例を対象に使用成績調査を実施することにより、本剤使用患者の背景情報を把握するとともに、本剤の安全性及び有効性に関するデータを早期に収集し、本剤の適正使用に必要な措置を講じること。
21.7 本剤の投与が、全身型重症筋無力症の診断、治療に精通し、本剤のリスク等についても十分に管理できる医師・医療機関のもとで、髄膜炎菌感染症の診断、治療に精通した医師との連携を取った上でのみ行われるよう、製造販売にあたって必要な措置を講じること。

22. 包装

ユルトミリス点滴静注300mg
1バイアル30mL
ユルトミリスHI点滴静注300mg/3mL
1バイアル3mL
ユルトミリスHI点滴静注1100mg/11mL
1バイアル11mL

23. 主要文献

  1. Jin F,et al., Hum Immunol, 66 (4), 403-410, (2005) »PubMed
  2. Wang W,et al., Clin Pharmacol Ther, 84 (5), 548-558, (2008) »PubMed
  3. Fitzpatrick AM,et al., J Peripher Nerv Syst, 16 (2), 84-91, (2011) »PubMed
  4. 社内資料:マウスにおける胚・胎児発生に関する試験(2019年6月18日承認、CTD2.6.6.6)
  5. 社内資料:補体阻害剤未治療のPNH患者を対象とした国際共同第III相試験(ALXN1210-PNH-301)(2019年6月18日承認、CTD2.7.2.2、2.7.6.7)
  6. 社内資料:エクリズマブ投与により血管内溶血が抑制されているPNH患者を対象とした国際共同第III相試験(ALXN1210-PNH-302)(2019年6月18日承認、CTD2.7.2.2、2.7.6.8)
  7. 社内資料:補体阻害剤未治療の非典型溶血性尿毒症症候群患者を対象とした国際共同第III相試験(ALXN1210-aHUS-311)(2020年9月25日承認、CTD2.7.2.2、2.7.6.1)
  8. 社内資料:非典型溶血性尿毒症症候群の小児患者を対象とした国際共同第III相試験(ALXN1210-aHUS-312)(2020年9月25日承認、CTD2.7.2.2、2.7.6.2)
  9. 社内資料:補体阻害剤未治療の全身型重症筋無力症患者を対象とした国際共同第III相試験(ALXN1210-MG-306)(2022年8月24日承認、CTD2.7.2.2、2.7.6.1)
  10. 社内資料:ラブリズマブを投与中の日本人PNH患者を対象とした10mg/mL製剤から100mg/mL製剤への切替え試験(ALXN1210-PNH-302延長試験)
  11. 社内資料:ラブリズマブを投与中の外国人PNH患者を対象とした10mg/mL製剤から100mg/mL製剤への切替え試験(ALXN1210-PNH-201延長試験)
  12. 社内資料:ラブリズマブのC5及びFcRnとの結合に対するpHの効果(2019年6月18日承認、CTD2.4.2.2)
  13. 社内資料:In vivo NOD-scidマウスモデルでのラブリズマブとエクリズマブのPK/PDの比較試験(2019年6月18日承認、CTD2.4.2.2)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
アレクシオンファーマ合同会社 メディカル インフォメーション センター
〒108-0023 東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN
電話:0120-577-657
製品情報問い合わせ先
アレクシオンファーマ合同会社 メディカル インフォメーション センター
〒108-0023 東京都港区芝浦三丁目1番1号 田町ステーションタワーN
電話:0120-577-657

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
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